2014年06月12日

徳利と銚子

こんにちは。菊池建設の sugar です。

日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。


で、今日のお話しは「徳利と銚子」です。



お酒好きの方ならよく居酒屋さんなどで「すいませーん、あとお銚子2つ追加ね~。」なんて注文したことがあるではないでしょうか。

ところで、よく似たモノで「とっくり(徳利)」があります。
これっていったい違うものなのでしょうか?それとも同じものなのでしょうか?

結論から言いますと、これ混同して使っていますがまったくの別物なのです。

先ほどの例で注文して出てくるのはたいてい「とっくり」の方です。
「とっくり」とはその昔、人々が水筒代わりにひょうたんを使っていたことから、このひょうたん型をモデルにして、首のあたりが細くて下部が膨らんだ形に作られた酒器を言います。
まさに居酒屋さんで出て来るアレです。

徳利と銚子



「とっくり」には陶器製や金属製、ガラス製などさまざまあって、さお酒に限らず醤油や油など液状のものを入れるために広く使われました。


それに対して「銚子」は、酒用の器には違いありませんが、元来は「長柄銚子」とも呼ばれ、長い柄と注ぎ口がついた金属製の酒器を言います。
主に儀式用で、雛人形の三人官女の一人がこれを持っています。
わかりやすく言うと、和式の結婚式で「三々九度の盃」に酒を注ぐ酒器、あれが「銚子」なのです。

徳利と銚子
 < 長柄銚子 >

昔はこの「銚子」に酒を入れて直火でお燗をしていましたが、湯せんでお燗した方がお酒の風味がよいと、江戸時代の終わりごろに「とっくり」が普及し出しました。
そして、いつの間にか同じ酒器ということもあってか、混同されるようになってしまったのです。

徳利と銚子
 < 柄の無いタイプも >

そして現在、「銚子」は婚礼や神事の場でしか目にする機会はなくなってしまいましたが、なぜかその名前だけは残って、「とっくり」よりも幅をきかせているようです。
で、「とっくり」を指して「銚子」と呼ばれることが多いのです。


このように本来違うものでも、混同して同じものを違う呼び名呼んでいるケースって意外と今でも多いんですネ。




(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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