2014年01月26日
日本語という世界 その4 ~おとうさん
こんにちは。菊池建設の sugar です。
日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。
今日も「日本語という世界」についてです。
普段何気なく使っている日本語ですが、ふと立ち止まって考えてみるとつくづく不思議な言語だと気づかされます。
前回は、日本語には「歴史的仮名遣い」と「現代仮名遣い」という表記法があり、一見現実に即しているように見える「現代仮名遣い」にも細かく見ていくといろいろと不備があることをお話しました。
で、今回は何かというと、「お父さん」は何故「おとうさん」なのか?というテーマです。
???と思われた向きもおありでしょうが、まぁ、話しを聞いてください。
皆さんは「お兄さん」「お姉さん」を平仮名で書くとどう書きますか?
あ、あちこちから「ふざけんな!バカにするのもたいがいにしろ!」という怒号が聞こえて来そうなので、回答を書きます。
もちろんですが、「おにいさん」「おねえさん」です。
では、「お母さん」はどうでしょう?
あ、また、怒ってますね?
では、正解を・・・
これまたもちろん、「おかあさん」です。
ではでは、「お父さん」はいかがでしょうか?

はいはい、怒らないで!
「おとうさん」ですよね。
もちろん、それで合っているんです。
それで合っているんですが、そこに僕は不満があるのです。
何故、「おとおさん」ではないのかと!
いいですか。
「お兄さん」も「お姉さん」も「お母さん」も、3文字目に注目してみてください。
それぞれ、「い」「え」「あ」ですよね。
これはこれらそれぞれの母音の前の文字「に」「ね」「か」の母音に引っ張られて「nii」「nee」「kaa」となっているわけです。
元々「おにいさん」は「おあにさん」と言うところを言いにくいので「おあにぃさん」と変化し、そのうちより言いやすくなるよう「あ」が取れて「おにぃさん」になったと言われています。
「おねえさん」も「おあねぇさん」から同じように変化して来たのです。
「おかあさん」も「おかかさま」が「おかかさん」に転じて「おかーさん」となり、それが「おかあさん」と表記するようになったのです。
であれば・・・
もう、ご賢明なみなさんでしたらお気づきでしょう。
当然「お父さん」も同じように「おととさま」→「おととさん」→「おとーさん」となれば、「と」の「to」の母音である「o」を引っ張っているわけですから、「おとおさん」と書くのが本来の表記のはずです。
しかし「おとうさん」ですよね。
これは前回ご紹介した「現代仮名遣い」の例外ルールとも言える「オ列の長音は『う』と表記する」という規則があるため、無理矢理『う』と表記するようになったのです。
くどいようですが、本来は「おとおさん」のはずなんです。
ねー!日本語って矛盾だらけでしょ!
でも、面白いですよね。
(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。
今日も「日本語という世界」についてです。
普段何気なく使っている日本語ですが、ふと立ち止まって考えてみるとつくづく不思議な言語だと気づかされます。
前回は、日本語には「歴史的仮名遣い」と「現代仮名遣い」という表記法があり、一見現実に即しているように見える「現代仮名遣い」にも細かく見ていくといろいろと不備があることをお話しました。
で、今回は何かというと、「お父さん」は何故「おとうさん」なのか?というテーマです。
???と思われた向きもおありでしょうが、まぁ、話しを聞いてください。
皆さんは「お兄さん」「お姉さん」を平仮名で書くとどう書きますか?
あ、あちこちから「ふざけんな!バカにするのもたいがいにしろ!」という怒号が聞こえて来そうなので、回答を書きます。
もちろんですが、「おにいさん」「おねえさん」です。
では、「お母さん」はどうでしょう?
あ、また、怒ってますね?
では、正解を・・・
これまたもちろん、「おかあさん」です。
ではでは、「お父さん」はいかがでしょうか?

はいはい、怒らないで!
「おとうさん」ですよね。
もちろん、それで合っているんです。
それで合っているんですが、そこに僕は不満があるのです。
何故、「おとおさん」ではないのかと!
いいですか。
「お兄さん」も「お姉さん」も「お母さん」も、3文字目に注目してみてください。
それぞれ、「い」「え」「あ」ですよね。
これはこれらそれぞれの母音の前の文字「に」「ね」「か」の母音に引っ張られて「nii」「nee」「kaa」となっているわけです。
元々「おにいさん」は「おあにさん」と言うところを言いにくいので「おあにぃさん」と変化し、そのうちより言いやすくなるよう「あ」が取れて「おにぃさん」になったと言われています。
「おねえさん」も「おあねぇさん」から同じように変化して来たのです。
「おかあさん」も「おかかさま」が「おかかさん」に転じて「おかーさん」となり、それが「おかあさん」と表記するようになったのです。
であれば・・・
もう、ご賢明なみなさんでしたらお気づきでしょう。
当然「お父さん」も同じように「おととさま」→「おととさん」→「おとーさん」となれば、「と」の「to」の母音である「o」を引っ張っているわけですから、「おとおさん」と書くのが本来の表記のはずです。
しかし「おとうさん」ですよね。
これは前回ご紹介した「現代仮名遣い」の例外ルールとも言える「オ列の長音は『う』と表記する」という規則があるため、無理矢理『う』と表記するようになったのです。
くどいようですが、本来は「おとおさん」のはずなんです。
ねー!日本語って矛盾だらけでしょ!
でも、面白いですよね。
(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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Posted by スタッフブログ『ひのき同好会』 at 23:56│Comments(0)
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