2014年01月24日
日本語という世界 その3 ~「おー」はどう書く?
こんにちは。菊池建設の sugar です。
日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。
今日も「日本語という世界」についてです。
普段何気なく使っている日本語ですが、ふと立ち止まって考えてみるとつくづく不思議な言語だと気づかされます。
前回は、日本語には同じことを言う(書く)のに様々な表記法があることをお話しました。
今回は普段会話している時に「おー」と発音する言葉を書くときにはどのように書くのか?ということにスポットを当てて日本語の不思議な一面を明らかにしてみたいと思います。
日本語はご存知のように、文語体と口語体とがあります。
昔の人は文語体を使っていましたが、現在私たちは口語体を用いています。
ですが、この口語体の表記方法には実はいろいろと粗(アラ)があるのだということをお話したいのです。
文語体とは例えば第二次世界大戦前までの日本人が書き表していた表記法で「歴史的仮名遣い」とも言います。(旧仮名遣いともいいます)
当時は例えば「蝶々」のことを「てふてふ」、「大きい」というのを「おほきい」と書き表していました。
これが戦後、GHQによる日本語簡素化策もあって、「口語体にしよう!」つまり、普段会話で話しているように書き表そうということになり、「蝶々」は「ちょうちょう」、「大きい」は「おおきい」と書くようになったわけです。これを「現代仮名遣い」と言います。
しかし、一見理にかなったように見えるこの「現代仮名遣い」にも細かく見ていくといろいろと不都合な事実があるのです。
例えば、「大きな」と言うとき普通の会話では「おーきな」と発音していますし、将棋で「王手」という時は「おーて」と発音しています。
でも、書くときには「おおきな」と書くし、「おうて」と書いています。
どちらも「おー」と発音しているのに、どうして片方は「おお」でもう片方は「おう」なのでしょうか?
これは実は「現代仮名遣い」のルール(普段全くと言っていいほど意識していないと思いますがちゃんとルールがあるんです)によると・・・
「オ列の長音の書き方は原則として、オ列の仮名に『う』を添える」と決められているからです。

< はは~ん、オ列の長音についてはややこしいので割愛してやがるなー!(笑) >
だから、「お父さん」「東京」「投票」「行きましょう」は、それぞれ「おとうさん」「とうきょう」「とうひょう」「いきましょう」などと書くわけです。
ですから「王手」は「おうて」と書くのが正解です。
しかし、このルールには例外がありまして、「次のような場合はオ列の長音はオ列の仮名に『お』を添えて書くこと」となっています。
おおやけ、おおかみ、おおきい、とおい、こおり など・・・
つまり、ここで出ているように「大きい」は「おおきい」と書くように!となっているのです。
では、いったいこの違いはどのように分けられているかといえば、実は「歴史的仮名遣い」にさかのぼっているのです。
曰く「これらは歴史的仮名遣いで、オ列の仮名に『ほ』または『を』が続くものは、例外としてオ列の長音は『お』と書くように!」なのだそうです。
つまり、歴史的仮名遣いでは「王」は「わう」と書いていたから「おう」となるし、「大きい」は「おほきい」と書いていたのだから「おおきい」と書きなさい!というわけなのです。
こうなると、小学生が「歴史的仮名遣い」を知っている訳もなく(お恥ずかしいのですが、私もほとんど知りません)、「おうきい」と書いたり「おおさま」と書いたりしてもなんら不思議は無いのです。
小学生の頃、「先生が言った通りだね。」というのを「せんせえがゆったとうりだね。」と書く子がいました。
そういう間違いって、してもおかしくないんですよね、小学生なら。
小学校で勉強したおかげで、私たちは知らないうちに「現代仮名遣い」を身につけているんですね。
それにしても・・・
ね!日本語って不思議でしょ?
(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。
今日も「日本語という世界」についてです。
普段何気なく使っている日本語ですが、ふと立ち止まって考えてみるとつくづく不思議な言語だと気づかされます。
前回は、日本語には同じことを言う(書く)のに様々な表記法があることをお話しました。
今回は普段会話している時に「おー」と発音する言葉を書くときにはどのように書くのか?ということにスポットを当てて日本語の不思議な一面を明らかにしてみたいと思います。
日本語はご存知のように、文語体と口語体とがあります。
昔の人は文語体を使っていましたが、現在私たちは口語体を用いています。
ですが、この口語体の表記方法には実はいろいろと粗(アラ)があるのだということをお話したいのです。
文語体とは例えば第二次世界大戦前までの日本人が書き表していた表記法で「歴史的仮名遣い」とも言います。(旧仮名遣いともいいます)
当時は例えば「蝶々」のことを「てふてふ」、「大きい」というのを「おほきい」と書き表していました。
これが戦後、GHQによる日本語簡素化策もあって、「口語体にしよう!」つまり、普段会話で話しているように書き表そうということになり、「蝶々」は「ちょうちょう」、「大きい」は「おおきい」と書くようになったわけです。これを「現代仮名遣い」と言います。
しかし、一見理にかなったように見えるこの「現代仮名遣い」にも細かく見ていくといろいろと不都合な事実があるのです。
例えば、「大きな」と言うとき普通の会話では「おーきな」と発音していますし、将棋で「王手」という時は「おーて」と発音しています。
でも、書くときには「おおきな」と書くし、「おうて」と書いています。
どちらも「おー」と発音しているのに、どうして片方は「おお」でもう片方は「おう」なのでしょうか?
これは実は「現代仮名遣い」のルール(普段全くと言っていいほど意識していないと思いますがちゃんとルールがあるんです)によると・・・
「オ列の長音の書き方は原則として、オ列の仮名に『う』を添える」と決められているからです。

< はは~ん、オ列の長音についてはややこしいので割愛してやがるなー!(笑) >
だから、「お父さん」「東京」「投票」「行きましょう」は、それぞれ「おとうさん」「とうきょう」「とうひょう」「いきましょう」などと書くわけです。
ですから「王手」は「おうて」と書くのが正解です。
しかし、このルールには例外がありまして、「次のような場合はオ列の長音はオ列の仮名に『お』を添えて書くこと」となっています。
おおやけ、おおかみ、おおきい、とおい、こおり など・・・
つまり、ここで出ているように「大きい」は「おおきい」と書くように!となっているのです。
では、いったいこの違いはどのように分けられているかといえば、実は「歴史的仮名遣い」にさかのぼっているのです。
曰く「これらは歴史的仮名遣いで、オ列の仮名に『ほ』または『を』が続くものは、例外としてオ列の長音は『お』と書くように!」なのだそうです。
つまり、歴史的仮名遣いでは「王」は「わう」と書いていたから「おう」となるし、「大きい」は「おほきい」と書いていたのだから「おおきい」と書きなさい!というわけなのです。
こうなると、小学生が「歴史的仮名遣い」を知っている訳もなく(お恥ずかしいのですが、私もほとんど知りません)、「おうきい」と書いたり「おおさま」と書いたりしてもなんら不思議は無いのです。
小学生の頃、「先生が言った通りだね。」というのを「せんせえがゆったとうりだね。」と書く子がいました。
そういう間違いって、してもおかしくないんですよね、小学生なら。
小学校で勉強したおかげで、私たちは知らないうちに「現代仮名遣い」を身につけているんですね。
それにしても・・・
ね!日本語って不思議でしょ?
(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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Posted by スタッフブログ『ひのき同好会』 at 23:31│Comments(0)
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