2013年04月11日
水族館の海水はどうやって運ぶのか?
こんにちは。菊池建設の sugar です。
日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。
今日のテーマは「水族館の海水はどうやって運ぶのか?」です。
最近はまた水族館ブームだといわれているようです。
水の中を優雅に泳ぐ魚たちの姿を見ていると、しばし、日常の煩雑な事柄を忘れさせてくれるからなのでしょうかね。
かく言う私も水族館は大好きです。

ところで、あの水族館の展示してある水槽の海水って、そのままにしていれば当然汚れて来るでしょうから、濾過装置かなにかでキレイになるよう工夫しているとは思うのですが、それでも時々は入れ替えしなくてはならないと思うのです。
だとしたら、あれだけ大量の海水をどのように運んで来るというのでしょう?
はたまた、魚の種類によって、微妙にその海水の成分や温度も違うのでしょうから、実はとってもたいへんなんだと思うのですよね。
いったいどうしているのでしょうか?
これも以前から気になっていたことの一つです。
で、調べてみました。
その前に少々お話ししておきますと、そもそも日本というのは水族館大国だということです。
水族館って世界でどのくらいあるかといえば、たったの約500ヶ所なんですって!
そのうちの約100ヶ所は日本にあると言いますから、約5分の一は日本なんですね。
そして、その約100ヶ所の水族館に年間約3000万人が来場しているのです。
もちろん、来場者数も世界トップでなんです。

さて、本題に戻りましょう。実はあの海水はその水族館の立地にもよりますが、一般的なのは近くの海から引いてくる方法が取られています。
例えば、「新江ノ島水族館」の場合は、海岸線にあるので海に向かって取水路が引かれています。
潮の満ち引きを利用して、一日に約1000トンの海水を取り入れているのだそうです。
一日1000トン! すごい量です。
一方、内陸や東京湾のように海水を直接取り入れるのには適さない場所にある水族館の場合は、トレーラーで海水をわざわざ運んでいるんだそうです。
例えば、「葛西臨海水族園」では、海運会社と契約していて、そこから海水を調達しています。
具体的には、八丈島で荷物を降ろした貨物船が帰る際に、船を安定させるために重し換わりに海水をわざと積むんだそうです。空っぽの船だと不安定になってしまいますからね。これを「バラスト水」と言います。この「バラスト水」を利用しているわけです。
船が東京湾に到着すると、この「バラスト水」をトレーラーに乗せ替えて運ぶのです。
1ヶ月に運ばれて来る海水の量は約3000トン。
これだけで輸送費なども含めると年間で約1億5000万円がかかるそうです。
しかし、そう考えると、前述の「新江ノ島水族館」の方が常に新鮮な海水を取り入れているのがわかりますね。
一日に約1000トンですから、1ヶ月に換算すると約30000トンですから、「葛西臨海水族園」の10倍の海水量ですからね。
さて、その他、「人工海水」を利用する水族館もあります。
例えば、栃木県の「なかがわ水族園」では、海水と同じ成分を調合して作る「海水パウダー」を地元の井戸水に溶かして使っているんだそうです。
なんでも「人工海水は、運搬する手間がないのでコストが比較的安く、しかも水に病原菌などが混入しないので安全性が高い」というのが「人工海水」を採用している理由です。
なるほどねー。
水族館によって、いろいろ工夫をされているのですね。
こうして、調達した海水を、魚の種類や生息域に近い水質や成分調整をして、さらに温度調整もして、実際には使っているんですって。
たいへんな努力ですよね。
私たちも今度水族館に行った時には、少しそういう視点で見てみるのも感慨深くなる見方なのかもしれませんよ。
(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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日頃から気になっていたことや、わからないままにしていたことを解明するシリーズ(?)である「日常の世迷言」ですが、今日も以前から気になっていたことについて、お話しします。
今日のテーマは「水族館の海水はどうやって運ぶのか?」です。
最近はまた水族館ブームだといわれているようです。
水の中を優雅に泳ぐ魚たちの姿を見ていると、しばし、日常の煩雑な事柄を忘れさせてくれるからなのでしょうかね。
かく言う私も水族館は大好きです。

ところで、あの水族館の展示してある水槽の海水って、そのままにしていれば当然汚れて来るでしょうから、濾過装置かなにかでキレイになるよう工夫しているとは思うのですが、それでも時々は入れ替えしなくてはならないと思うのです。
だとしたら、あれだけ大量の海水をどのように運んで来るというのでしょう?
はたまた、魚の種類によって、微妙にその海水の成分や温度も違うのでしょうから、実はとってもたいへんなんだと思うのですよね。
いったいどうしているのでしょうか?
これも以前から気になっていたことの一つです。
で、調べてみました。
その前に少々お話ししておきますと、そもそも日本というのは水族館大国だということです。
水族館って世界でどのくらいあるかといえば、たったの約500ヶ所なんですって!
そのうちの約100ヶ所は日本にあると言いますから、約5分の一は日本なんですね。
そして、その約100ヶ所の水族館に年間約3000万人が来場しているのです。
もちろん、来場者数も世界トップでなんです。

さて、本題に戻りましょう。実はあの海水はその水族館の立地にもよりますが、一般的なのは近くの海から引いてくる方法が取られています。
例えば、「新江ノ島水族館」の場合は、海岸線にあるので海に向かって取水路が引かれています。
潮の満ち引きを利用して、一日に約1000トンの海水を取り入れているのだそうです。
一日1000トン! すごい量です。
一方、内陸や東京湾のように海水を直接取り入れるのには適さない場所にある水族館の場合は、トレーラーで海水をわざわざ運んでいるんだそうです。
例えば、「葛西臨海水族園」では、海運会社と契約していて、そこから海水を調達しています。
具体的には、八丈島で荷物を降ろした貨物船が帰る際に、船を安定させるために重し換わりに海水をわざと積むんだそうです。空っぽの船だと不安定になってしまいますからね。これを「バラスト水」と言います。この「バラスト水」を利用しているわけです。
船が東京湾に到着すると、この「バラスト水」をトレーラーに乗せ替えて運ぶのです。
1ヶ月に運ばれて来る海水の量は約3000トン。
これだけで輸送費なども含めると年間で約1億5000万円がかかるそうです。
しかし、そう考えると、前述の「新江ノ島水族館」の方が常に新鮮な海水を取り入れているのがわかりますね。
一日に約1000トンですから、1ヶ月に換算すると約30000トンですから、「葛西臨海水族園」の10倍の海水量ですからね。
さて、その他、「人工海水」を利用する水族館もあります。
例えば、栃木県の「なかがわ水族園」では、海水と同じ成分を調合して作る「海水パウダー」を地元の井戸水に溶かして使っているんだそうです。
なんでも「人工海水は、運搬する手間がないのでコストが比較的安く、しかも水に病原菌などが混入しないので安全性が高い」というのが「人工海水」を採用している理由です。
なるほどねー。
水族館によって、いろいろ工夫をされているのですね。
こうして、調達した海水を、魚の種類や生息域に近い水質や成分調整をして、さらに温度調整もして、実際には使っているんですって。
たいへんな努力ですよね。
私たちも今度水族館に行った時には、少しそういう視点で見てみるのも感慨深くなる見方なのかもしれませんよ。
(以上、 sugar こと 相川正也 でした。)
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Posted by スタッフブログ『ひのき同好会』 at 12:34│Comments(0)
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